筒車と文字板の間にある非常に薄い円板。針座といって、筒車と文字板の間に入れて筒車が浮き上がるのを防止する役割を果たす。
半導体でできていて、端子は2本。片方にだけ電流を通し、もう一方には通さないで、電流を一方向だけに通すことができる。直流に対してのみ効果がある。
磁気の影響を受けやすい部位(つめ石や天輪など)に磁気抵抗性を持つ素材を用いた時計につけられる称号のようなもの。裏ぶたや文字板にantimagneticと刻印される。
時計が受けた衝撃を,天真の穴石などがカバーするようになっている方式。この方式を内蔵した時計を耐震時計(shock resisting watchショック・レジスティング・ウオッツチ)という。
潜水用時計で、100以上の防水性を持つ。ダイバーズ・ウオッチの起源は、第二次世界大戦に1940年代に、ハミルトンやエンジェル社が、リュウズ・カバーを取り入れたダイバーズ・ウオッチをアメリカ海軍の潜水工作員に提供している。1953年にはブランパンが「フィフティ・ファソモス」をロレックスが「サブマリーナ」を発表、本格的なダイバーズ・ウオッチの時代が幕を開けた。国産第一号は、1965年にセイコーが発表。同社は1978年にダイバーズ・ウオッチとしては始めてクオーツ化を実現している。
腕時計、懐中時計、日時計など、時刻を表示するすべての装置の総称。
純粋に時刻だけを表示する時計の名称。
半導体を利用して、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに換える電池。
正確にはタキプロダクトメーターという。1キロを通過するのにかかった時間で平均速度を知ることができる。使い方はスタート時にクロノグラフを始動させ、1キロの目標地点を通過したときにボタンを押す。すると秒針の指す数値が平均速度を表示する。
文字板状に印刷する際の一方法。点、線、文字、輪郭を印刷するのに適している。エッチングによって彫ったガラス版にインクで刷る。タコの頭に似た形に樹脂で転写するためこのようにいわれている。
17石以上の宝石をムーブメントに内蔵した時計のこと。軸受けの摩擦を防ぐためのもので、手巻き式で17石、自動巻きで式で21石あれば十分。
ゼンマイ式のエネルギーによって伝えられた歯車の回転数を、テンプの往復運動に変換する機構。レバー脱進機、シリンダー脱進機などの各機構がある。
押しボタンのことで、リュウズと区別した言い方。
時針、分針、中秒針からなる文字通り‘シンプルな”クロノグラフ。秒針に起動作用、停止作用、戻し作用の機能が搭載されている。
時間を表示する時針の別称。短剣ともいう。
軽くて強くて、加工性、耐久性に優れているため時計だけでなく航空機やロケットなどにも使われてる灰白色の金属。重さもステンレスの1/2スポーツカーで知られるフェルティナンド・ポルシェが初めて腕時計に使った。コストが高いため限られた高級時計やダイバーズ・ウオッチなどの特殊時計に使用される。
テンプを装着するシリンダー脱進機の板状部分。テンプとシリンダーの一体調節が可能。
石油原油の分解ガスから生じるオレフィンと、石油乾溜で得られるペンゾールを結合、中和して製造する洗剤。金属を腐蝕させずに汚れを落とすので、時計部品の洗浄に適する。
一番車、二番車、三番車、四番車、ゼンマイ、つめ石などの摩擦を行う部分に注油をする。その際に注意をしなければならないのは、ベンジンなどを用いてあらかじめ部品を洗浄しておかなくてはならないこと。
分を指し示す針。長針(分針)の同義語。短針(時針)は短剣と呼ばれる。
ムーブメントを、温度差や位置の変化に対して調節すること。一般的には、グレードに合わせた基準があり、高級になるほどその許容範囲が狭くなる。
テンプ、ヒゲ、振り座、暖急進の総称。この部分が時計の調節機能をつかさどる。
螺旋状に巻き上げ、円筒状になったヒゲ。マリン・クロノメーターに用いられることが多い。
ガンギ車,ツメ、テンプを直線状に配列させたレバー式脱進機(脱進機とは機械の動力を小刻みに放出して速度調節を行う部分)。腕時計にはこの直線式のタイプが用いられているものが多い。
温度変化や時間を調節する。テン輪に装着するネジ。
チラネジの上部をえぐって重さを取り除く工具。
チラネジを取り除いた状態のテン輪を持つテンプ。坊主テンプのこと。テンプが軽くなる分、振動の際の空気抵抗を少なくすることができ、より正確な時間を刻むことが可能になる。ストップ・ウオッチ用のテンプとしても知られるが、腕時計に用いられることもある。
修理の際にムーブメントのパーツに付着したごみを吹き飛ばす道具。カメラのレンズのチリ吹きと同じ物。
ムーブメントの文字板の装飾に使われる硬質の木材。
回転角度に関係なく、動力伝達の中間的役割を果たす歯車のこと。丸穴車とも呼ばれる。
分針が取り付けられた小さな歯車(カナ)で、二番車に遊動的に取り付けられて、運針時は同回転動き、時間あわせのときには独自に回転する歯車
。筒カナと二番車軸との締まり具合を調節する工具。
皮バンドに穴を開けるのに用いる工具。焼き入れ(鉄を一定以上の温度から急冷して硬化する手法)された鋭い先端を持つ。その他、金属に罫を引くのに使われたりする。千枚通しに似た道具。
円形の歯車やテン輪を挟むときに用いるやっとこ。先端部が直角に曲がっている。
ムーブメントの部品間に挟み込む詰め板やワッシャー(座金)。間隔や高さを調節する際に用いる。自動巻き時計のムーブメントを写真撮影などで止めたい時など使われる。
DSとはDynamicScatteringMode「動的散乱型」の略。このタイプの液晶板は上ガラス、液晶、下ガラス、反射板の4層構造で、透明電極に電圧を加えると、その部分が反射板のコーティングの色を示す作りになっている。消費電力が高く、液晶の寿命も短いため、現在ではほとんど使われていない。
日付と曜日を省略せずに表示するシステムで、1945年ロレックスが開発した。
夜中の例示に瞬間的に日付が変わるシステム。1945年にロレックスが開発。それ以前のカレンダー・システムは指針式がほとんどであったが、この小窓の搭載で時計のデザインはスマートになった。
寸法を測定するのに用いる道具。別名分割器。コンパスに似た道具で、足の先は両方ともピンになっている。
デジタルとは「数字で表示する」という意味。つまりデジタル時計は、数字でその瞬間ごとの時刻を表示していくものを指す。針を使ったアナログではないので、現時刻の前後の時間の流れは表示しない。なおデジタル時計というと液晶表示のものを考えがちだが、数字が書かれたカードがめくれて時刻を表示するものなど、昔から各種存在していた。キチン、キチンと仕事をする人をデジタル人間ともいう。
セイコー「スキューバマスター」、シチズン「デプスメーター」、カシオ「ログメモリー」など、水深表示機能を備えたダイバーズ・ウオッチ。多くはICセンサーで圧力を感知し表示するもので、圧力から計算した水深時間をアラームで知らせる機能を搭載している。最大深度数、深度時間、水中温度、急浮上警告アラームなど機能はますます多様化している。
デジタルで時刻を表示する水晶時計。基本的な構造は以下のとおり。まず電池から流れる電流が、水晶(水晶振動子)とLSIにより、規則正しいパルス上の電流になる。次にこのパルス電流を、LSIの出力端子から液晶板の点灯させたいセグメント電極へと送り、それを点灯させるのだ。このように、デジタル水晶時計には機械的部分がまったくないので、全電子(オール・エレクトロニック)時計とも呼ばれる。なおこの種の時計は部品数が少なく、しかもLSIなどの電気部品は大量生産できるため、低コストで生産できるというメリットももっている。
指示板にアラビア数字で時刻表示をする時計。円盤回転方式、反転盤方式、反射盤方式などが代表的な表示方式。アナログ式と比較すると、中間の時間がわかりにくいという欠点がある。
1分間、10分間、1時間などを100分割した目盛りのストップ・ウオッチ。秒や分を計測したものを、加算、減算するのに、10進法で計算するほうが速いため、このような目盛りが使われる。
鉄道で使われた時計。鉄道を安全、正確に運行させるために開発された、高精度時計で、小型懐中時計が主体。鉄道が発達した19世紀にイギリスやアメリカでは、単線で運行されていたため、1日に行き交う上りと下りの列車を待避線に導いて、本線を正面からくる列車のために空けたり、速度の速い列車をやり過ごさせなくてはならなかった。これには鉄道員の持つ時計の精度が問題で、19世紀後半には「レイルロード・アプルーブド」の認定を受けた高精度時計が生まれた。アメリカでは鉄道事故をきっかけに「ボール・オフィシャル・スタンダード」鉄道用時計基準が作られ、鉄道用の時計はこの基準に従うことが定められた。時計メーカー、ハミルトンは特に鉄道時計の製造メーカーとして知られ、宣伝にも鉄道時計精度を謳った。
まったく未使用な状態で現存しているアンティーク時計のことを指す。店頭でじっとしているので‘番頭さん"ともいう。
文字通り手でゼンマイを巻く時計のことで、日巻き(毎日巻く)、8日巻き(8日毎に巻く)、1ヶ月巻き(30日毎に巻く)があり、一般的にはリュウズを右回りに回すと巻かれ、左回りに回すと空回りするようになっている。。クリケット(バルカン・アラーム)は、向かい側に巻くとアラーム用、手前に巻くと運針用となっている。
時計の中には、たとえば日本の時刻と海外の時刻など、複数の時刻を表示できるもの(ツインフェイス・ローカルタイム表示ともいう)もある。デュアル・タイムとは、このような場合の、メインの時刻ではないほうの時刻(たとえば海外の時刻)を指す。
物体の運動速度や、音速、距離などが直ちに読めるような機能を有するクロノグラフなどの多機能時計に搭載されている距離計のこと。音の伝わる時間から距離を算出する。たとえば、大砲の発射光を見た瞬間にクロノグラフを始動し、発射音を聞いた瞬間に止める。音速は毎秒340mなので、9秒かかった場合、爆発地点からの距離は340×9で約3kmということになる。また、着弾して煙が上がった瞬間にクロノグラフを始動し、着弾の音を聞いた瞬間に止めれば、射程距離がわかる。
電磁作用により調速装置を振動させ、かつ輪列を駆動して動くようにした時計。テンプ調速式と音叉調速の2種類に大別される。1952年にエルジン社とトリップ社が協力してテンプ式の最初のモデルを発表。1957年にはハミルトン社が初めて市販モデル「ベンチュラ」を発表した。音叉式はブローバ社の「アキュトロン」が唯一のものであり、テンプや脱進機をもたず、機構をまったく異にする。
主にAC電源で動く時計のこと。ただし電池を使っても、トランジスターが使われている場合は電子時計(トランジスタ・クロック)という。
テンプの摩擦を防ぐ、先端の鋭く尖った心棒のこと。非常に微少な部品でショックに弱く、先端部がすぐに曲がったり、折れたりしてしまう。修理のさいは新しい部品と交換するわけだが、各社、各製品によって寸法は異なる。アンティークの場合は部品がほとんど入手不可能なので、職人が手作りするしかなく、1/100mm単位の精度で製作するので、特別の技術力が要求される。
天芯を抜き取るための工具。一般的にはポンス台という。
天体の位置や動きによって時間や経度を測定する天体観測機、中世のヨーロッパで広く普及した。
観測者が設定する、天体の最高速度。世界初の自動巻きのクロノグラフ・ムーブメント「エル・プリメロ」を開発したゼニス社の社名はここから由来する。
無線の電波を受信して、これを特殊回路によって信号に変えて自動的に歩度調整を行う方式の時計。天文台の時報によって毎分修正するため、きわめて高精度を得られる。現在、ユンハンスが商品化しており、セイコー、シチズンも市販化一歩手前。
時計の調速装置。機械式時計の心臓に当たるもので、ぐるっと回転するものではなく、右回り左回りを繰り返す。1秒間に5往復するものを5振動という。機械式時計のカチカチ音は、このテンプとアンクル(歯車の回転運動をテンプの往復運動に変えるためのレバー)が接触して生じる音。天輪ともいう。
テンプを一定の位置に保つ台板。
テンプの振動範囲のこと。針角ともいう。
熱伝導性の高い金属元素。時計の中では、エナメル引きの文字板の地金として使われることが多い。
日の出から日の入りまでを12分割した時間のこと。
真丸の掛け時計のこと。学校や駅でよく見られる。
時目盛り。通常、文字板上に植字、印刷、そしてエンボスによって作られるが、デザインによってベゼルに彫られたり、ガラスに印刷または蒸着でつけられることもある。「棒時字」、「ローマ時字」、「アラビア時字」、「ピン時字」がある。
時分針と秒針が独立して文字板を形成しているモデルの総称。通常のスモールセコンドが、文字板の半分を占める大きさになっていると考えてよい。秒針が時分針に隠れることがないため、医師が脈拍を測るのに適していた。1930年代に各社が同モデルを競って生産したが、ロレックス社の「プリンス」が形状、性能ともに最高峰といわれる。
塗装(とそうpaintingペインティング)文字板の下地色をつけるとき、まれに安価品ケースの色づけに行う。液体塗料を噴射して薄く塗るもの。透明塗料の場合は、下地のメッキ色に重なって色が決まる。そうでない場合は、隠ぺい力の強い塗料は目付け仕上げを消してしまう。つやを押さえる際、消す際はつや消し剤で加減する。ぼかしは、部分的に入れた塗料をエアーブラシで一点ずつ吹き付けられる。
レバー脱進機、シリンダー脱進機、二重脱進機、クロノメーター脱進機につくピン。各脱進機によってようとが変化するが、主に、レバーの左右の触れを調節する機能を有す。
樽型の腕時計ケース。中央が一番広く、両端に向かってわずかに傾斜して、狭くなっている。フランス語。
性質の異なるP型とN型の2種類の半導体を接合して作るが、その接合の仕方によりPNP型とNPN型に分けることができる。なおトランジスタはスイッチ操作や増幅作用、発振作用、整流作用などを持つ。
ムーブメントの掃除に使う研磨材。
ゼンマイ動力を脱進機まで伝える装置。二つ以上の歯車とピニオンの組み合わせからなる。輪列ともいう。